触れた瞬間に安心感を与えてくれる、無垢木材の薫りと温かな肌触り。使えば使うほどに心地よさが伝わってくる、きめ細かく上品な質感、確かな機能性。1953年の創業以来、木の持つ本来の魅力にこだわった家具製作で、木製家具を愛する多くの人々を魅了しているのが「家具蔵（KAGURA）」です。

創業当初、国内では大量生産・大量消費の風潮が広まり、気軽に入手できて使い捨てられるようなものが支持されつつあった時代。「家具蔵（KAGURA）」は一貫して、「無垢材」を用いた家具製作に取り組み、丁寧な手仕事で仕上げることを重視してきました。良質な家具を作り上げるには、まずは良質な素材との出会いから。「家具蔵（KAGURA）」の製作過程は、国内外に目利きの職人が直接出向き、家具に合った原木を買い付けることから始まります。

ケヤキやナラなど、数ある木材の中から厳選された8種類の銘木は、熟練の職人技による乾燥から加工・塗装の工程を経て、永く使える家具としての生命を吹き込まれるのです。木の特性を最大限に生かすため、着色はせず、自然のままの風合いを残したナチュラルな仕上がり。細部に至るまでの完成度の高さと共に、手作業ならではの温もりも感じられます。

「家具蔵（KAGURA）」の家具の素晴らしさは、その品質はもちろん、美しいデザインにもあります。なかでも、シンプルながらも印象的な存在感を醸し出し、同時に木の柔らかい色味も伝える「STOOL ZEN」、日本伝統の畳文化と木組みの技術をベッドに融合させた「TATAMI BED MODERNO」などは、「グッドデザイン賞」を受賞。デザインとしての価値に加えて、ものづくりに対する誠実な姿勢、自社直営工場での製作だからこそ成せるリーズナブルな価格も高く評価されました。そして、「家具蔵（KAGURA）」の意匠を色濃く反映しているものといえば、やはり創業時から力を注いでいる「椅子」を挙げずにはいられません。

家具製作において、最も作り手の技量が試されるとも言われる椅子づくり。家具のなかでも日々触れる機会が特に多い椅子をつくるにあたって「家具蔵（KAGURA）」が大切にしているのは、何よりもその座り心地。そのこだわりは、椅子の機能性を追求して製作され、上記の2点に同じく「グッドデザイン賞」を受賞した人気作品「V CHAIR」にも存分に表現されています。

オーダーメイドにも幅広く対応する「家具蔵（KAGURA）」は、無垢材の人に対する暖かみ・環境への優しさを伝えるとともに、日本の昔ながらのものづくりの魅力を感じさせてくれます。そこでは「本物の家具」を求める人が納得する作品、そして共に歳を重ねてゆくのが楽しみになるような逸品に、きっと出会えることでしょう。